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こんな話があります。通い婚が一般的だった平安時代。妻はひたすら夫を待つだけで、結婚しても安心などしていられなかった。一日中夫のことを考え、外出している間に夫が訪ねてくるかもしれないから家も空けられない。それほどまでして夫を待っているというのに、夫に新しい女が出来て夫はその家に通っているとの噂が耳に入る。「ああ、悔しい! 許せない! あれほど愛しているのはお前だけと言ったくせに」などと恨み辛みも歌にして夫に送りつける。とはいえ、苦しい胸の内を相手に伝えられたのだから、夫婦間での男女関係は対等だったといえる。
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